1. [編集] 重要なシステム属性

    システムについて最も重要な属性として、因果性と安定性がある。実世界でシステムを利用する場合、因果性は多かれ少なかれ必要である。非安定的なシステムも構築でき、様々な状況で有効である。

    [編集] 因果性

    出力が現在と過去の入力のみに依存する場合、システムは「因果的; causal」であるという。「因果性; causality」の必要十分条件は次が成り立つことである。

    ここで h(t) はインパルス応答である。ラプラス変換は逆変換が一意に定まらないため、そこから因果性を判断することは通常不可能である。収束領域が示される場合、因果性を判断できる。

    [編集] 安定性

    システムが有界入力-有界出力安定BIBO安定)であるとは、全ての入力が有界なら出力も有界であることを意味する。数学的には、入力が次の条件を満たすとき

    出力が次を満足する。

    すなわち、x(t) の有限の最大絶対値があれば、y(t) の有限の最大絶対値が存在する。このとき、システムは安定であるという。必要十分条件は、インパルス応答 h(t)L1 にあることである(有限のL1ノルムを持つ)。

    周波数領域では、収束領域に虚数軸 s = jω が含まれていなければならない。システムを伝達関数としてモデル化するとき、系の極(伝達関数の分母多項式または特性多項式の根)を複素平面の左半平面に置かなければならない。ラウス・フルビッツの安定判別法によって特性多項式の係数から安定性が見える。

    例としては、インパルス応答がSinc関数と等しい理想的なローパスフィルタは、BIBO安定ではない。これはSinc関数が有限のL1ノルムを持たないためである。従って何らかの有界な入力では、理想的なローパスフィルタの出力は無限となる。特に のとき入力がゼロで のときカットオフ周波数の正弦波となる場合、出力は原点以外では常に無限となる。